ハートサービス 介護現場生まれの人事評価・育成システム

ハートサービス 介護現場生まれの人事評価・育成システム

ハートサービス 介護現場生まれの人事評価・育成システム

 ハートサービス(埼玉県桶川市、髙安正典社長)は、業務貢献を見える化する「パノラマ人事評価システム360」を販売している。業績の数値化が難しい職種にも適用でき、また簡便かつ直観的に操作できるため、介護事業所でも好評だ。

 最大の特長は、社員同士が互いを評価し合うしくみ。企業・事業所の経営理念や行動指針に基づく行動、仕事に対する姿勢を「定量評価」「定性評価」の両面で捉える。

 定量評価は、例えば「担当以外の業務も率先し他のスタッフをサポートしている」などの働きぶりを①とても良い②良い③もう少し④要改善――の4段階で評価。評価項目はカスタマイズできる。評価点数はグラフ化でき、時系列または職員間での比較も容易に行える。

 また、定性評価は「素晴らしい点・感謝すること」「更に飛躍するためのアドバイス」を自由記述。記述者は匿名化される。日頃の貢献や強み、感謝のコメントなどは表彰状として出力もできる。

 同社髙安敏行専務は「他の職員からの評価、感謝を形にすることはモチベーション向上に大切な要素。日頃からの『承認する』意識が職員間の関係性だけでなく、利用者の変化へ早期対応するなど、良いケアにもつながるだろう」と述べる。

前向き評価で回答しやすい

 社会福祉法人一真会(秋田県横手市、佐々木幸雄理事長)は8月より同システムを運用。法人本部の松川俊之次長は「これまでの人事考課システムは上司から部下の縦軸での評価のみだった。職員どうしが評価することで、多面的な関わりを期待した」と話す。

 当初は「他人を評価することに抵抗がある」「評価のしかたが難しい」などの意見もあったが、ポジティブな評価項目を増やすなど工夫。運用が進むにつれ職員間のコミュニケーションが活発化したという。松川氏は「人の良い部分を見ないと評価ができない内容にした。至らない部分を改善するだけでなく、得意な業務や良さを伸ばす環境づくりが人材育成・定着に欠かせない」と話す。

 法人本部キャリア推進室の小玉奈々主任も「点数だけでなく、定性評価で良い点をコメントで見ることで、我々マネジメント層が知らなかった職員の強みを知ることができている」と話す。松川氏は、「激励評価表を受け取った時の、職員の表情や笑顔は格別」と嬉しそうに話す。

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人材育成に繋げる面談プログラム

 ハートサービスはこのほど、人材評価後に行う上司・部下の個別面談プログラム「1on1メソッド」の提供を新たに開始した。

 人材評価の次のステップとして、部下の職員に対し「評価」と「成長を期待する項目」を的確に伝えるための面談スキルを支援。▽面談環境のつくり方▽フィードフォワード方法▽ヒアリングの方法▽部下との信頼関係の築き方――などを、MBAやコーチング理論を用いてサポートする。

 髙安氏は「業務のフィードバックではなく、価値観や目標・悩みをヒアリングし、自身の強みを認識させ、ありたい姿に向けて支援する。上司の面談スキルと意識向上が肝となる」と強調する。

 価格は「パノラマ人事評価システム360」が年間6万6000円~(利用人数によって設定)。IT補助金活用で初年度導入費の50%(最大150万円)を補助。特許出願中。1on1メソッドは3万円。同システム導入事業者が対象。

 問合せは同社(TEL070・3860・0962)まで。

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(シルバー産業新聞2022年10月10日号)

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