BCPとニュー5S

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BCPとニュー5S

2021年度介護報酬改定で義務化され、現在経過措置期間のBCP(業務継続計画)。24年度に向け、着々と準備をされていることでしょう。このBCPを作成するにあたり、安全衛生活動の考え方「ニュー5S」の活用を紹介いたします。

 1.BCP(業務継続計画)とは

 これまでも介護事業所では、災害対策マニュアル等は備えてきたと思いますが、BCPは地震等の自然災害や感染症等の不測の事態が発生しても介護サービスの提供が続けられるように、事前に被災時の対策をまとめた計画書やマニュアルのことをいいます。
 そこでは「通常業務」を洗い出し、優先順位や復旧まで時間スケジュールとして立てていくことになります。「通常期」から不測事態発生の「パンデミック期」、そこから「通常期」に戻すために推進体制や担当者、備蓄する物資などをその施設の特性を踏まえて作成していきます。

 2.ニュー5Sとは

 職場(作業場)の状態をハード面から適正に保つため、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5S活動があります。一方、業務(作業)そのものをソフト面から検討し実施する考え方をニュー5Sと呼んでいます。スキル(知識・技能)、スピード(速さ・時間)、サイエンス(基準・表示)、スピリット(心構え・やる気)、セーフティ(安全対策・法令順守)という5つの視点で考え、チェックシートを作成することで労災発生後の再発防止策に役立てます。このニュー5Sの視点で自然災害BCPを作成するためのチェックシートが左表です。
 BCPに取組むスタート段階で担当者全員の共通認識をすり合わせ、すでに作成されている場合は5つの視点が網羅されているかを検討してみてはいかがでしょうか。

 2010年7月号からこのコーナーを担当し、新しい情報と労働災害防止を発信してまいりましたが、今回を持ちまして引退いたします。今後ますますの皆様の安全活動活性化を願っております。

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