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奈良県ケアマネ協会 適切なケアマネジメント手法の実践研修推進

奈良県ケアマネ協会 適切なケアマネジメント手法の実践研修推進

 奈良県介護支援専門員協会は、県のケアマネジャーの資質向上と質の高いケアマネジメント実現への支援を行う。来年4月から法定研修に適切なケアマネジメント手法が導入されるなどの動きがある中、県協会での取り組みにつき菊川節子副理事長と山田健太郎事務局長に聞いた。

 2005年に設立された奈良県介護支援専門員協会は、現在291人の会員が加入する。県全体の有資格者数がおよそ8000人であることから、さらなる加入者の増加を目指している。「会員の研修費用を安価に設定するなど工夫しているが、入会に関しては会費の費用対効果という視点が大きく、専門職として声を上げていくために職能団体に所属する意義を伝えきれていないのが課題」と山田氏は語る。

適切なケアマネジメント手法実践研修を推進

 昨年、日本総研と同会が共同で、適切なケアマネジメント手法の実践研修を行い約30人が参加した。

 研修は基本ケアの44項目に特化した形で実施。参加者から要介護度1、2程度で、直近の1年間ほどサービス内容の変更があまりなく、モニタリングがうまく機能していない可能性のあるケースを提出してもらった。事例の問題点や課題をグループで話し合い、1カ月後までに実際に利用者を訪問・実践した結果を報告し合う形で計4カ月間行った。

 初めは多くの受講者が、書類作成量の多さを負担に感じていたが、実践を繰り返すことでアセスメントの抜け漏れや情報の集め方の偏りに気づき、最終的には利用者本人の声をしっかりと聞き尊厳を維持しようという考えに至った。

 「参加者からは、『普段投げかけない言葉をかけることによって、利用者本人や家族も新たな着眼点を意識するようになった』とのケースもあり、モニタリングの質の向上が実感できた」と山田氏は振り返る。

 一方で、適切なケアマネジメント手法の導入への周知は進むが、現場での活用に関しては、そこまでは機運は高まってきてない状況。「まずは模擬事例を使って実践したり、自分たちの指導事例の中での活用を紹介しながら普及させたい」(山田氏)。

ケアプランデータ連携システム普及は道半ば

 今年4月から始まったケアプランデータ連携システムに関しては、県でも標準様式対応のソフトはある程度普及しているが、実際にデータ連携を行う事業所は少ない。

 「有効活用のためには全体で一斉に取り組むことが鍵となるが、FAXとデータ連携が混在している状況では、仕分けに時間がかかり普及が進まない。また、ケアマネの高齢化もシステム導入に慎重になっている要因の一つではないか」と菊川氏は分析する。

 「状況を見ながら導入を検討している事業所が多い。普及が進むとすれば、県内の大規模な法人が一斉に開始するなどのきっかけが必要」と山田氏は語る。

福祉用具選択制ではケアマネジメントへの評価を

 BCP策定に関してはひな形が主に大規模法人を対象としており、小規模の事業所では参考とするのに難しい部分がある。「ケアマネ1人だけの事業所などでは困難を抱えていることが予想され、訓練を含めた策定後の運用にも課題が残っている。協会としても研修を行う必要性を感じている」と菊川氏。

 福祉用具の選択制導入については「単品プランであってもケアマネがついていれば月1回訪問し、少なくとも6カ月に1回は福祉用具専門相談員もモニタリングを行う。購入を選んだ場合、フィッティングやメンテナンスの面で不安が残る。福祉用具である以上は、ケアプランのもと利用されることが望まれる。山間部の要支援の高齢女性が歩行器のレンタルのみで、自分の畑を耕し要介護状態となるまでの20年近くを元気に過ごした事例もある。ケアマネジメントの重要性についても評価が望まれる」(菊川氏)。

(シルバー産業新聞2023年12月10日号)

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