《福祉用具で解決!介護の困りごと》多種多様なおむつ、状態に 合わせた選択で安心を/排泄支援(浜田きよ子さん)
排泄用具の情報館むつき庵 では 排泄用具を800点ほど展示して、排泄トラブルの相談を受けています。800点と言ってもおむつ類だけでおよそ400点あり、そのなかには下着に貼って使う小さな尿パッドもたくさんあります。
吸収体をしっかりと当てるように
後日、その男性から連絡がありました。パンツ型紙おむつからの夜間の尿漏れが無くなり、安眠できるようになったこと、昼間は失禁量が少ないことが分かったので、サンプルで渡した尿パッドを下着に貼って外出していると話してくださいました。彼は「おむつのおかげで安心できる。でも何をどう使っていいのか、正直なところよく分かっていなかった」と言われました。おむつ類は使う人の状態によって選択し、適切な当て方をすることが大切です。でもまだまだそれが知られていないと実感しています。
適切に使えば、安心と生活の拡大に繋がる
おむつは使わないほうがよいと思われているモノかもしれません。ただ今回の例のように、おむつが安心をもたらし生活を広げる場合も少なくありません。
おむつがよいとか悪いとかではなく、その方の状態を丁寧に把握すること、そこから本当に必要かどうかを判断していくことが大切です。
排泄用具の情報館「むつき庵」所長
親の介護をきっかけに、介護や福祉用具について研究。1995 年に介護の相談所「高齢生活研究所」を設立。代表を務める排泄用具の情報館「むつき庵」の活動は、2013 年度に「グッドデザイン賞」を受賞。主な著書に、最新刊「おむつと排泄の看護ケア」(メディカ出版)など多数。





