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25~40年を見据え、老健局の体制見直し

25~40年を見据え、老健局の体制見直し

 介護保険制度などを所掌する厚生労働省老健局は、4月1日より組織体制の見直しを行い、「介護業務効率化・生産性向上推進室」と「保険者機能強化支援室」の両室を新たに設置した。その狙いなどについて、同局の橋本敬史総務課長に話を聞いた。

「介護業務効率化・生産性向上推進室」を新設

 今回の組織体制の見直しは、団塊の世代が75歳以上になる2025年、さらには高齢者数がピークを迎える2040年を見据え、地域包括ケアシステム構築のための自治体支援をより一層推進する観点から行うものである。

 「介護業務効率化・生産性向上推進室」は、介護サービスの生産性向上に関する企画調整や介護ロボットの研究開発・普及のための企画立案、関係機関との連絡調整などを行うため、高齢者支援課の下に訓令室として設置するものである。

 2040年に向けて生産年齢人口が急速に減少していく中で、介護人材確保が大きな課題となるため、介護サービスの生産性向上や業務の効率化などが重要になってくる。たとえば、専門職が行う専門的なケアと元気高齢者やボランティアなどが担う周辺業務とを分け、ICT機器や介護ロボットなどを積極的に導入しつつ、限られた人材を有効に活用していくなどの考えが必要になってくる。介護サービス事業所へのICT導入支援や文書負担軽減などの業務効率化に関する施策も含め、新室で一体的に取り組んでいく。

 介護業務効率化・生産性向上推進室の室長は、総務課の総括調整官が兼任する。新室には総務課の生産性向上推進官、高齢者支援課の課長補佐、介護ロボット政策調整官、認知症施策・地域介護推進課の課長補佐、介護業務改革推進官らが異動し、職務を果たしていく。

「保険者機能強化支援室」を創設

 「保険者機能強化支援室」は、地域包括ケアシステムの構築をより一層進めていくために、老健局内の各課で連携を取り合い、自治体を支援する体制を構築していくための組織となっている。

 ご承知のように、2018年度の介護保険制度改正により、「地域包括ケアシステムの深化・推進」を目的に、全市町村が保険者機能を発揮して、自立支援・重度化防止に取り組むことが法律に明記されるとともに、都道府県の支援のもと、PDCAサイクルを回しながら、取り組みを進めていくことが制度化された。

 併せて、自治体への財政的インセンティブとして、市町村や都道府県の様々な取組の達成状況を評価できるように、客観的な指標を設定し、自立支援、重度化防止などの取組を進めていくための「保険者機能強化推進交付金」も創設している。

 さらにその後、介護予防の位置付けを高めるため、保険者機能強化推進交付金に加え、「介護保険保険者努力支援交付金」も創設し、介護予防・健康づくりなどの取組を重点的に評価することで、メリハリ付けも行った。

 こうした仕組みを通じて、全国の自治体が、自ら目標を設定し、それに基づく評価を通じて改善を図る取組を進めることが期待されるが、更に今回、保険者機能強化支援室を設けたことで、そうした自治体の取組に対してより効果的かつ有機的な支援ができるようになると考えている。

 保険者機能強化推進室の室長は、認知症施策・地域介護推進課の地域づくり推進室長が兼任する。地域づくり推進室とともに、介護保険計画課の計画係やインセンティブ交付金を担当する係らが組織を構成し、必要に応じて介護保険計画課長が指示を出す。局内だけでなく、地方厚生局などとも連携しながら、必要な支援を行っていく。
 今回見直した新たな体制で、2025年から40年にかけての難題に立ち向かっていきたい。

(シルバー産業新聞2022年5月10日号)

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