ツクイ 外国人雇用システムで業務半減「Linkus」導入
ツクイ(横浜市、高畠毅社長)は昨年12月より、技能実習や特定技能の手続きを一元管理できるシステム「Linkus」(リンクス、BEENOS HR Link開発)を運用している。同システムは外国人人材雇用に係る①送り出し機関②登録支援機関③受入企業④就労者(求職者)本人――ごとに必要な機能を備え、全てオンラインで管理。書類業務等の負担を軽減する。
BEENOS HR Link社長の岡﨑陽介氏は「業界全体では登録支援機関としての導入が最も多く、在留資格の申請や3カ月毎の定期報告で特に利用メリットを感じていただいている。人材探しを目的に活用する介護施設もある」と説明する。
在留資格の更新時期を知らせるアラート機能もこのほど追加。「更新が漏れると不当就労とみなされる。就労人数が多いと更新時期もバラバラになり、管理上のリスクも高い」と同氏は述べる。
技能実習生36人
今年1月時点で、技能実習生36人が同社有料老人ホーム18カ所に、またトライアルで開始した特定技能生3人が有老と通所介護にそれぞれ勤務。「間もなく3年を迎える1期生も、ほぼ全員が特定技能への移行を予定している」(小野氏)。
技能実習生は毎年20人ペースで受入を進めていく考え。また、現在はコスト面の事情から有老への配属が中心だが、大規模型を中心に通所介護にも今後展開していくという。
介護の土壌づくりに
生活面・仕事面での困りごとが相談しやすいよう、同社海外人財部にはベトナム人スタッフを1人配置。社内連絡等のベトナム語訳や、必要に応じて定期面談への同席も行う。
「急速に高齢化するベトナムで介護の概念を根付かせるのも事業目的の一つ。日本で働いて終わりではなく母国へ持ち帰り、身に着けた知識・技術で活躍してほしい」(小野氏)。
(シルバー産業新聞2022年3月10日号)