新型コロナウイルス感染症対策事例 噴霧や清拭に次亜塩素酸水活用 フォンティーヌ相模原陽光台
泉心会メディカルサービス(神奈川県大和市、宮﨑孝一郎社長)が運営するサービス付き高齢者向け住宅「フォンティーヌ相模原陽光台」(神奈川県相模原市)では徹底した感染対策でウイルスを持ち込まない環境づくりに施設全体で取り組んでいる。新型コロナウイルス感染症拡大から現在まで感染者は出ていない。
次亜塩素酸水はインフルエンザやノロウイルス、食中毒菌の感染予防として高い除菌力を持ち、消臭効果もあり、介護現場でのニオイ対策などにも広く活用される。
小峯美恵子施設長(写真中央)は「次亜塩素酸水は菌やウイルスに触れると水に戻る性質があり、赤ちゃんから高齢者までが安心して使えることから導入が決まった」と話す。
ウイルスを持ち込まないための徹底した除菌
次亜塩素酸水は時間が経過すると水に戻る性質があることから、同施設では効果的に次亜塩素酸水を活用するため、毎日昼に1Lビサンジアを生成し1日で全て使い切ることを徹底している。
また、利用者が外部のデイサービスから帰宅した際には、ビサンジアで車いすや歩行器のタイヤを全て除菌。
小峯施設長は「車いすの除菌、手洗いとうがいへの誘導など利用者1人当たり15分程度かかるが、ウイルスを持ち込まない・感染を広げない環境を作るためには必要な手順」と強調する。
「施設はトイレや手すりなど多数の人が触れる共用部分が多い。感染が拡大した時に限らず、平時より徹底した感染対策の意識が重要だ」と話す。
同施設では、毎月1回のスタッフ会議で感染対策の状況を確認するほか、ビサンジアの消費状況も把握して日々の感染対策の重要性を共有している。
サービス提供責任者の山田朝紀さん(写真右)は「施設だけで行う感染対策には限度がある。介護現場で求められる『感染が拡大しない環境や体制』とは何か、国がしっかり示して補償することも重要だ」と訴える。
ビサンジアに関する問合せはプライムケア東京(TEL046・240・0171)まで。
(シルバー産業新聞2022年3月10日号)