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SOMPOケア 笠井聡CEO 自社蓄積データで科学的介護推進

SOMPOケア 笠井聡CEO 自社蓄積データで科学的介護推進

 SOMPOケアでは今年度から、自社データを本格活用し、新設された科学的介護推進体制加算やADL維持等加算の算定に向けて取り組んでいく。また、自社ソリューションの展開による社会貢献にも取り組む。

新設加算算定めざす

 今年4月時点で、施設系サービスを全国で452カ所(介護付きホームほか307、サービス付き高齢者向け住宅145)に加え、在宅系サービス558事業所を運営している。21年改定を受けて約280の介護付きホームをはじめ、グループホームやデイサービス、(看護)小規模多機能居宅介護で、科学的介護推進体制加算については、9月から10月にかけてほぼ10割の算定を、ADL維持等加算(デイ・特定施設が対象)は来年度からの算定を見込む。
 
 介護業務は現在自社システムを使用している。急ピッチでLIFEに対応できる体制を整えているところだ。
 
 現在自社システムとの連携をすすめ、年内の開発と、年度内での連携を予定している。
 
 SOMPOグループが介護に本格参入した2015年より、生産性向上を目的とした介護データの活用を強化してきた。今回の改定はこれまでの取組が後押しされたと捉えている。LIFEは事業所の負担を考慮し、加算等に必要な項目はかなり絞られている。当社システムはより広範囲な生活情報をカバーできる。
 
 独自には例えば認知症では、既往・現病歴から認知症に関する情報を参照しデータ利活用が可能となっている。栄養・口腔関係ではミキサー粥や全粥、軟食などの細かい食事形態に関する情報を収集。口腔については食事時の摂食嚥下状況や口腔機能課題に関する情報が集まっており、栄養ケア・マネジメントへの利用が可能となっている。
 
 BIの測定方法については、社内研修の開催および厚生労働省ホームページから閲覧できるBI測定方法研修用動画を視聴する。その他にも社内のセラピストが講師を務める定期的なBIの測定に関する研修を開催し、測定の質を担保している。
 
 測定については、それらの研修を受けた、ケアマネ、ナース(機能訓練指導員)、ケアスタッフ、管理者、副ホーム長等が行っている。
 
 また、現在は睡眠センサーの活用を進めており、8月中にほぼ全ての介護付きホームへ導入が完了する。呼吸・脈拍などのバイタルデータ約2万人分が収集・分析できることになる。
 
 収集データは自事業所のみでなく、全国での活用をはかる「介護RDP(リアルデータプラットフォーム)」構想も立ち上げた。データ解析の専門企業・Palantir、および産総研と提携し、国や自治体、医療・介護事業者等へデータ解析によるソリューションの提供を行うプロジェクトで、23年度までに提供開始できるよう取り組んでいる。介護の質と生産性向上の見える化により、自治体は最適な介護事業計画の立案、および社会保障費の適正化が期待できる。

認知症ケアの強み新規事業に

 昨年度は介護事業の売上が約1300億円。23年度には既存施設の入居率アップや在宅事業所の利用者数拡大で100億、新規施設(20カ所を予定)とM&Aで150億、新規事業50億の計300億円の売上増を見込んでいる。

 新規事業は、当社がこれまで介護事業運営で培った豊富なノウハウや実績を全国の介護事業運営法人に提供するサービスの「ビジネスプロセスサポート」をはじめ、介護RDPや、認知機能低下への予防事業「SOMPOスマイル・エイジングプログラム」の社外展開を開始する予定。同事業は専門家の指導の下、運動・栄養・社会参加・認知機能訓練を一体的に行うものだ。

 20年度中にSOMPOケア8施設の利用者へ試行的にサービスを展開。新型コロナ流行下のニーズを踏まえ、ウェブ配信という形でプログラムを実施し、主に実施する施設のオペレーション、参加者の受容度・満足度、マーケティング面での課題等を一定把握した。それらの課題に対する対応策を講じることで、21年度より、全国のSOMPOケアの利用者を含む地域住民やSOMPOグループの顧客へ、順次拡大してサービスを提供していく。

 プログラムでは運動・栄養指導・認知機能訓練・社会参加という4つのサービス プログラムをトータルパッケージとして提供する。 例えば運動では、弊社の介護予防運動指導員・スポーツケアトレーナー等の専門資格を有する社員が指導を実施。栄養面では子会社であるSOMPOケアフーズの管理栄養士および生活習慣病予防事業で日本最大規模の保健師・看護師・管理栄養士のネットワークを有するSOMPOヘルスサポートが連携し、サービスを提供する。

 認知機能については、サービスパートナー企業であるトータルブレインケアの認知機能別トレーニングツール「CogEvo(コグエボ)」を使用してケアに当たる。

 今改定では、無資格の介護職員へ認知症基礎研修受講が義務化された。認知症ケアに対し、ニーズの高い事業になると考えている。

(シルバー産業新聞2021年9月10日号)

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