医療法人博仁会 医療・介護~生活支援の多機能施設

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医療法人博仁会 医療・介護~生活支援の多機能施設

 1957年に設立した医療法人博仁会(鈴木邦彦理事長)は、グループの社会福祉法人、学校法人などあわせて1200人の職員を抱える。地域の中核病院を担い、介護保険制度以前より在宅介護や看護、リハビリにも着手。医療・介護(予防)・障害・福祉・生活支援と切れ目なく、地域を面で支えてきた。これらの機能を拠点化した「フロイデメディカルプラザ」は県内2カ所で展開する。鈴木理事長に聞いた。

 法人設立後は長らく志村大宮病院の単体運営だったが、高齢化に伴う社会的入院の増加に直面し、医療だけでは支えられない時代に来ていると感じた。1995年に訪問看護ステーション、翌96年には在宅復帰への中間施設として老健やデイケアセンターの運営に乗り出した。

 地域リハビリテーションを提唱する大田仁史先生(現・茨城県立健康プラザ管理者)との出会いは、今日の地域包括ケアの取組への大きな原動力だった。介護保険制度が始まってからも、寝たきり予防のためのリハビリ、認知症ケアに注力してきた。

 在宅サービスの機能強化・拡充のきっかけは2004年の5町村合併。誕生した常陸大宮市は約350平方キロメートルと広域で、通所サービスの送迎距離が1日100㎞を超えることもあった。各地域でサービスが完結できるよう通所介護+小規模多機能型居宅介護をベースとした複合施設「フロイデ総合在宅サポートセンター」を整備。現在9カ所を運営する。通所介護はリハビリ職を配置し機能訓練を強化。泊まりを利用できる小規模多機能は在宅復帰に有効だと考えた。

退院後の受け皿が広い多機能拠点

 19年には医療・介護・福祉・住まい・生活支援の機能を備えた複合施設「フロイデ水戸メディカルプラザ」(水戸市)を開設した。地域医療構想で病床数削減の流れにある中、「病床がなくても看取りまで支える」を体現したものだ。

 クリニックは総合診療科や内科に加え、泌尿器科、皮膚科、整形外科を揃え、訪問診療も担う。介護サービスは▽訪問介護▽訪問看護▽訪問リハビリ▽通所リハビリ▽居宅介護支援▽定期巡回▽看護小規模多機能――を併設。利用者情報、介護記録は電子カルテとデータ連携し、職種間での情報共有がしやすい。

 2階の看護小規模多機能(9室)、3階の住宅型有料老人ホーム(20室)は全室に見守りセンサーを設置。住宅型有料の入居者は平均要介護度3.1で、医療ニーズも高い。施設内に医療・介護スタッフが充実しているからこそ、受入れを可能とする。急性期病棟での退院調整が十分でなくても、在宅復帰の選択肢を豊富に提案できるのが強みだ。「フロイデに任せておけば大丈夫」と信頼をいただいている。

切れ目のない通いの場

 通所リハビリはセラピスト3職種に加え管理栄養士、歯科衛生士も配置。セラピストは訪問リハビリも兼務しているので、在宅でも顔なじみのスタッフが継続して関わることができる。

 通所が休みの日は介護予防教室「元気シニア日曜日」を開催。当法人の自主事業で、誰でも参加自由。通所リハビリを卒業した人の活動・参加の場にもなっている。

 大切なのはコミュニティの場をつくること。健康な時から通って頂く「健院」(けんいん)が当施設のコンセプトだ。

 2階にはフィットネスジムを完備。通所リハビリの卒業者や、仕事終わりの人、学生も利用する。世代間交流の場としての期待もある。理学療法士を配置し、疾患等を考慮した「メディカルフィットネス」を提供するのが一般的なジムとの違いだ。また、1階のカフェは管理栄養士が常駐し認定栄養ケア・ステーションとしても運営。栄養支援、生活支援、通いの場、そして就労支援とさまざまな役割をもつ。

 生活支援では、食料品等の販売を店内のみならず、移動販売車で地域や個人宅にも出向き買物困難者をサポートする。必要に応じて管理栄養士が同乗し、食事指導も。就労支援としてキッチンでの調理補助や接客、販売を行う障がい者もいる。

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(シルバー産業新聞2024年1月10日号)

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