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医療法人和香会 医療・介護の複合ニーズに応えられる地域連携を

医療法人和香会 医療・介護の複合ニーズに応えられる地域連携を

 医療法人和香会(江澤和彦理事長)は、岡山県倉敷市を中心に急性期からターミナルケアまで幅広く地域に根ざした医療・介護サービスを提供する。日本医師会常任理事も務める江澤理事長に聞いた。

 当法人の経営者になるまでは、月の大半で救急当直を行い、心肺停止や脳卒中、心筋梗塞など急性期疾患に関わり、検査や手技に明け暮れる日々だった。臨床が好きで、毎日患者に会うために夏期休暇を断ることもあった。

 患者一人ひとりと人間同士の付き合いがしたいという想いは変わらない。

介護に関わり尊厳の保障がライフワークに

 1996年、34歳のとき父から当法人を引継ぎ経営者になった。地域に質の高いサービスを提供することが経営者の責務と考え、看護や栄養など各職種の技術を学んだ。その中で一番衝撃を受けたのが介護だった。

 医療は患者の生活のためにあり、病気を治すことはその一部分だ。実際に介護を行うことで利用者の生活全体に関わることの大切さに気づき、尊厳の保障がライフワークとなった。

医療・介護・地域住民が顔の見える関係づくりを

 当法人では、一人ひとりが人生の最期まで、自分らしく尊厳を持って暮らせることを理念に掲げている。地域活動として職員が無料で公民館など通いの場に出向いたり、住民を施設に招き健康作り教室などにも取り組んでいる。

 地域包括ケアの本質は地域づくりであり、住民との連携を充実させなければならない。一般介護予防事業では、通いの場での医療・介護など専門職の関与が推奨されており、実現すれば、全国およそ10万カ所の通いの場で生活面を含めたアドバイスができる。

 また当法人では、普段から介護施設を訪問し、顔の見える関係づくりに努めている。地域の在宅や介護施設での誤嚥性肺炎や尿路感染症などは当施設が受け入れる。

 介護側から、利用者について積極的に相談してもらえる形を目指している。

複合ニーズに応えられる医療・介護資源の充実を

 在宅医療にも力を入れており、当法人のスイートホスピタルでは、月1回、地域の在宅の医師が集まり症例検討会を行っている。参加の医師が患者対応できない日は、当院がカバーするなど関係性を築いている。

 感染症など非常時への備えとして、普段から介護施設と在宅医や配置医師、在宅療養支援病院、地域包括ケア病棟など中小病院が連携しておくことが重要だ。これまで当院では新型コロナ患者を断らず、約600人の入院を受け入れてきた。

 在宅医や特養の配置医師が24時間365日一人で対応することは難しい。深夜など対応が難しい時は病院がカバーするなど仕組み作りが重要だ。

 普段からの関係づくりができていれば、救急車を使わずとも施設の車で職員によって送迎して頂くこともある。

 今後も高齢化が進み、医療と介護の両方の複合的ニーズを持つ人が急増する。治療のみならず、リハビリや介護など様々な課題に対応できる地域づくりが求められる。

(シルバー産業新聞2023年10月10日号)

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