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管理栄養士の在宅介入、 終末期の食支援に効果

管理栄養士の在宅介入、 終末期の食支援に効果

8月、日本在宅医療連合学会誌(2023年第4巻第3号)に論文「終末期の在宅療養者に対する在宅訪問栄養食事指導の介入効果の検討」が掲載されました。

   私も著者の一人です。終末期の在宅療養者(がん・非がん)への在宅訪問栄養食事指導の経験がある管理栄養士を対象に、本人・家族の食事に対する困りごとや意向、そして管理栄養士の食支援による効果などを聞き取りました。

  家族などの介護者で、食に関する困りごとを抱えている人は178人と全体の93.2%。そのうち、管理栄養士の介入で困りごとが改善した介護者は165人(92.7%)でした。

  困りごとの中身で多かったのは▽何をどのくらい食べさせたら良いのか分からない(49人)▽食べてくれず食事量が少ない(45人)▽むせ込みがある(32人)▽誤嚥しやすい(23人)▽適切な食事形態が作れない(31人)――などです。

  管理栄養士の介入目的の一つが低栄養の予防・改善ですが、まさにこれらの困りごとを解消していくことが、目的達成へのプロセスとなります。止まらない体重減少を目の前に、まず何から始めればよいか。傾向をつかむための貴重なデータが得られたと考えています。

家族・生活習慣に合わせ食支援をカスタマイズ

  管理栄養士の食支援により介護者の負担が改善した理由の上位は「実践的な調理指導が受けられた」(80人)、「栄養に関する情報提供や相談ができた」(67人)、「市販品の利用方法や栄養指導が受けられた」(65人)でした(グラフ)。

  「実践的な」という部分がポイントです。栄養状態や摂食嚥下機能に問題がある人は、退院時に食事・栄養に関する指導を受けますが、厳密な栄養計算や、調理機器を駆使した嚥下調整を求めては長続きしません。介護者の手間を最小限にしつつ、本人の好みや食習慣、経済状況などを加味した食事計画を立て、本人・介護者を教育するのは管理栄養士ならではの専門性です。

  在宅訪問栄養食事指導を導入して良かったことでは「好物が食べられて本人・家族が喜んだ」(91人)が最多でした。人生の最終段階で、食に関する希望に寄り添えた成果を表しているのではないでしょうか。
本論文は医師向け学会誌に掲載できたことに大きな意味を持ちます。医療・介護保険での管理栄養士の訪問は医師の指導の下に提供されます。介入のエビデンスを周知する絶好の機会にできればと思います。

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