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ねんりんピック新聞 2023 in 愛媛 インタビュー サイクリング 

ねんりんピック新聞 2023 in 愛媛 インタビュー サイクリング 

競争心の代わりに「楽しむ気持ち」宿す 今治市 松浦 昭さん(80)

 標高1000m超の四国山地に囲まれた久万高原町に生家を置いていた松浦昭さんは、幼いころから雪に囲まれて育った。小学生のとき初体験したスキーの楽しさを知ってからは、冬の訪れとともに竹で作ったスキー板を持って外に飛び出していた。

 外航船の船員から国内フェリーの機関長にキャリアチェンジした30代終盤、中学校卒業以来のスキーを再開した。サイクリングを始めたのは、機関長を退き起業をした50代のこと。積雪がなくスキーができない夏の運動不足解消にとマウンテンバイクを購入し、一人で近場を走っていた。還暦を迎える頃には、より走りに特化したロードバイクにも乗るように。ドロップハンドル(持ち手が下に大きく湾曲したハンドル)が特長で、握れる部分が多く、長距離を漕いでいても非常に楽だという。

 その後、シニアサイクリングクラブを知り、たくさんの自転車仲間ができた。クラブを通じて知り合った気の合う友人とは、自転車に乗っていろいろな場所を訪れた。琵琶湖や霞ケ浦一周、四国88カ所巡り、瀬戸内海の島々、さらには北海道の摩周湖で開催された大会に出場したことも。
 「四国一周は何度も完走した」と松浦さん。「九州や本州を一周することが今の夢」と目を輝かせる。

事故乗り越え ねんりん100㎞コース完走へ

 もちろんこれまで達成してきた長距離完走には、日々の練習が必要不可欠だ。普段から1日60〜70㎞、多い時には130㎞ほど走ることもある。スキーで鍛えた逞しい脚の筋肉が衰えないよう、家の中ではエアロバイクを活用して筋トレも行う。
 アクシデントもあった。2021年9月、今治市伯方島を走行中に転倒。頭を強く打ち、頭蓋骨に穴を開け、溜まった血液を摘出する大手術を受けた。幸か不幸か、転んだ瞬間に意識を失ったため自転車に対する恐怖心は芽生えなかったが、これをきっかけに、ロードバイクに電動アシスト機能が付いたeバイクを導入したという。

 今大会のサイクリング交流大会は、タイムや順位を競う競技レースではな
く、ファンライドで行われる。
 松浦さんは「サイクリング競技の全てがタイムを競うレースだったら、挫折していただろう」と自身の考えを語る。「自転車の良さは1人で始められる手軽
さと、漕ぎながら新しい発見がたくさんあるという楽しさ。自分の健康バロメーターのような面もある」。
 他の出場者への競争心ではなく、自身の目標や景色を楽しむ気持ちを胸に、佐田岬半島往復100㎞コースを走りぬく。

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