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介護は全世代課題

介護は全世代課題

 介護保険制度は、ケアマネジャーや介護保険事業所の日々の努力で、要介護高齢者や家族が住み慣れた地域で暮らし続けるのを支える社会基盤になっている。

 災害や感染症などが絶え間なく襲ってくる日本で、病気や加齢、障がいによって誰かの支援が欠かせない人々や家族にとって、常に個の「私」を気にかけ、訪問し安否を気遣ってくれるケアマネジャーや介護保険事業所などの存在が、ご近所などの地域力が失われている現状で、どれほどの安心安全を確保しているかは、言うに及ばない。

 いま、厚労省の「福祉用具貸与・販売種目のあり方検討会」では、福祉用具貸与のみのケアプラン料が介護保険財政を圧迫するからとして、ケアプラン料が発生しない販売への移行や、福祉用具単品プランの報酬引き下げを求める財務省からの提起を受けて検討が行われている。3月31日の同検討会では、委員から「毎月1回ケアマネジャーが自宅を訪問して、利用者の心身状況や環境をモニタリングして、結果として、福祉用具貸与だけの利用に留まるケアプラン料が高いといえるのか」という趣旨の発言があった。毎月、介護保険料を支払い、要介護認定を受けて、福祉用具貸与のみを利用するのは無駄となるのか。

 秋田県が昨秋、ケアラー・ヤングケアラーの実態調査を実施した。地域包括支援センターや居宅介護支援事業所、福祉事務所、訪問介護事業所、介護保険施設、障がい福祉サービス事業所、病院、小中学校などの専門職を対象とした。ケアラーとは、「高齢、障がい、疾病などを必要とする親族、友人、身近な人に対して、無償でケアや日常生活の世話にあたる人」、18歳未満はヤングケアラー。今回は対象機関の拡大で、ケアが必要な対象の年代が全世代になったことから、ケアラーは40代から70代にピークが移ってきた。18歳未満のヤングケアラーは54人だった(ケアラー・ヤングケアラー計614人)。介護離職ゼロをめざしても、地域共生社会に向けた取り組みが今後の大きな課題であることを示している。

(シルバー産業新聞2022月4月10日号)

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