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北海道の介護保険 定期巡回サービス全国最多

北海道の介護保険 定期巡回サービス全国最多

 北海道は地域密着型の利用割合が高く、給付費全体の24.5%を占める(全国平均17.2%)。なかでも定期巡回サービスは全国トップ。サ高住併設、サテライト独自基準で整備が進む。

 介護保険事業状況報告月報(2021年11月分)によると、北海道の介護サービス給付額は全国で7番目に多い355.2億円(1位:東京753.6億円)。うち居宅・施設・地域密着型サービスの占める割合はそれぞれ42.6%(全国平均50.6%)、32.9%(32.2%)、24.5%(17.2%)と、地域密着型サービスの利用割合が比較的高い(グラフ)。

 さらにサービス別で見ると、全国で断トツに多いのが定期巡回・随時対応型訪問介護看護。給付額は8.3億円で2位の福岡(4.0億円)、3位の東京(3.5億円)と2倍以上の差をつけている。給付費全体に占める定期巡回の割合についても全国で最も高い2.4%(2位:山口1.5%、3位:奈良1.4%、全国平均0.6%)。一方、通所介護は6.3%と全国で最も低くなっている(全国平均11.7%)(表)

 (19996)

 北海道の定期巡回サービスの受給者・事業所数は19年度時点で4564人・122カ所。第8期介護保険事業支援計画の中では、サービス見込量に対する充足率は99.7%とほぼ計画通りに整備が進んでいることが伺える。計画値ベースでは、40年時点で利用者は倍増。地域密着型サービスの中では看護小規模多機能型居宅介護に次いで高い伸び率を見込む。

 一方、課題に挙げているのが、地域偏在の是正。定期巡回サービス事業所の大半は札幌を中心とした都市部に集中し、全道179市町村のうち、サービスの利用実績がないところも47市町村ある。

人員要件緩和したサテライト地域展開の足がかりに

 札幌市は12年の制度創設からわずか2年で市内全区に事業所を整備。うち8割が集合住宅併設型で、サービス付き高齢者向け住宅の整備も影響していると分析している。2月現在、北海道のサ高住は517件・2万1809戸で大阪府(781件・3万503戸)に次いで全国で2番目に多い。

 さらに同市では独自基準による定期巡回サービスの「サテライト拠点」も制定。多店舗展開を後押ししている。サテライト拠点は本体事業所と同一区または隣接区内に2事業所まで設置が可能。本体と同一建物・同一敷地内は認められない。集合住宅の利用者へのサービス提供は原則不可であることも特徴。本体事業所は事業指定から1年以上経過していなければならない。

 オペレーターは提供時間帯を通じて本体・サテライトのいずれかで常時1人以上を配置。看護職員は本体・サテライトをあわせて常勤換算2.5人を満たせばよい。また、サテライトから随時訪問ができない場合、運営上支障がなければ本体事業所からの提供も可としている。

介護職4.4万人増が必要

 北海道の高齢化率は現在32.1%。推計では、2040年に向かって高齢者数は緩やかに増加していくが、要介護認定者はそれを上回る1.3倍に増え、認定率は現在の20.5%から26.7%へ引き上がる。さらにこの間、総人口は2割近く減少。つまり支え手の圧倒的な不足が予測される。介護職員数は20年度時点で9.9万人。40年には13.3万人が必要となる。

 事業支援計画では、多様な人材の参入促進に向け福祉人材センター・人材バンクの運営や介護未経験者などへの入門研修を行うとともに、潜在的な有資格者等と介護事業所のマッチングなど、介護未経験者から有資格者まで幅広い人材の参入促進をはかる。

 介護福祉士等の資格取得を目指す学生には修学資金の貸付を行うほか、介護福祉士養成施設に在学する外国人留学生に学費・生活資金等を貸付ける介護事業所を支援。さらに、小中学生等を対象とした福祉・介護に関する体験学習、地域住民向けの介護事業所等での実地体験などを通じ、福祉・介護への理解を促す。

池田町 住民主体の助け合い活動を醸成 多様な担い手の確保

 (20004)

 道央、帯広の東に位置する池田町は2006年から住民主体による介護予防の基盤づくりに着手。15年に介護予防・日常生活支援総合事業へと落とし込んだ。最初に取り入れたのが「ふまねっと運動」による介護予防プログラム。町内会館や老人クラブ会館等に一般介護予防教室を設け、教室を担う住民の派遣を開始した。

 10年には助け合い活動を促しサロンを開発する拠点「ROCOCO」(ロココ)を設置。加えて、通いの場への移動手段確保のためコミュニティバスの実証実験を行った。4年後にはロココのバスターミナル化が実現した。最終段階の15年に老人クラブで互助組織を立ち上げ、高齢者自身による介護予防を促進。生活コーディネーターを養成し、使いたいサービスを自分達で議論し決めてもらう場を提供した。

 特徴の一つは、生活支援コーディネーターを訪問・通所で分けていること。訪問担当は支援者と利用者をつなぎ、「訪問B型」のマッチングを行う。通所担当は利用者を通いの場へつなぐことが主たる業務。子育て中の主婦なども担い手としてイメージしており、子供を連れて通いの場へ行くこともできる。

(シルバー産業新聞2022年3月10日号)

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