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選択制は利用者のためではない

選択制は利用者のためではない

厚労省は福祉用具サービスに貸与・販売の選択制導入を提起した。現行では貸与13種目、販売(購入)5種目があり、利用者の心身状況や利用環境等の変化に対応できるよう貸与を原則とし、排泄用品や入浴用品などが例外的に販売対象としている。

▼これを、歩行器や杖など一部の貸与対象用具について利用者が貸与か販売(購入)かを選択し、販売が選択された場合にも福祉用具専門相談員によるモニタリングを実施するなどのしくみに変える案だ。

▼福祉用具貸与受給者は266万人に達し、介護保険サービスの中で、最も多いケアマネジメント370万人(居宅介護支援291万人、介護予防支援79万人)に次いで多い。1人当たり費用額もレンタル1万3200円、一方ケアマネジメントは1万3000円(居宅介護支援1万5200円、介護予防支援4700円)で、コストパフォーマンスの良さは全25サービス中1、2位を分け合っている。結果、全費用に占めるレンタルの割合は3.4%、ケアマネジメント4.6%に止まる。2040年にかけて社会の支え手の急速な減少が予測される中で、ケアマネジメントを守るとともに、介護職に依拠しない福祉用具サービスを使いにくくすべきではない。

▼日本福祉用具供給協会は、利用者・家族が福祉用具の利用期間を当初に想定することが難しいことから、当事者に貸与か販売かを適切に決めることは困難だという調査結果を発表した。選択制の導入は、心身状況に合わない用具を使い続けることで転倒や褥瘡などのリスクが発生するおそれを生む。

▼要支援、要介護になって初めて使う福祉用具、その活用は、定期的なケアマネジメントと福祉用具専門相談員のモニタリングとメンテナンスを軸に、ヘルパーやリハ職などの支援の中で、確保されている。今後独居者や老々介護が一段と増える中で国が提起した選択制の導入は、在宅介護を続ける利用者・家族のためにはならない。

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