「適切なケアマネジメント手法」の研修始まる 川崎市介護支援専門員連絡会
川崎市介護支援員連絡会(出口智子会長)は、昨年度から「適切なケアマネジメント手法」の研修会を始めている。同連絡会は、多職種連携事業、介護保険制度事業、IT広報事業、研修事業の4つを独自事業に位置付けている。また、法定研修事業や、ユニークなケアマネ相談会(ケアマネ知恵袋)は市の受託事業として実施している。
「適切なケアマネジメント手法 実践研修」に参加
この手法については、初めて知った会員もいて、広報の必要も感じていた。そこで、昨年度、日総研の斉木大氏の話を聞く機会を設け、約120人の会員が参加した。その他、研修事業の担当者らは独自で研修会にも参加していた。
そして、昨年の9月、日本総合研究所、創発戦略センターが主催した「適切なケアマネジメント手法の策定、普及推進に向けた調査研究事業」(22年度老人保健健康増進等事業)の、「適切なケアマネジメント手法 実践研修」に参加した。同会の主任ケアマネや、法定研修の講師、各事業長ら約30人がオンラインで参加。保険者も含めて、ケアプラン点検やカンファレンスでの活用も視野に入れた。
手法の必要性を実感
セミナーでは、「基本ケア」を学び、その後、それぞれが持ち寄った事例に対し、グループワークでの検討、実践での対応を交互に繰り返し、手法を用い支援について深めていった。アセスメントでは多職種からも情報を集めた。
各グループの発表も気付きが多く、「この手法はケアマネジメントには必要だと改めて感じた」と出口会長は話す。利用者、そしてその人の生活に対し、根拠のある支援を行うための視点について、水分摂取を例にとり、講師から講義を受け、自身の視点の偏りに気づくことができた。また、この手法の項目は、特に質問の仕方が分からないという新人にも適していると感じたそうだ。
今後の研修については「ケースワークは結構ハードだったという印象があり、私達でも難しいことをどう伝えるのか、日頃のケアマネ業務の中で負担なくできるのか」と課題を挙げた。現場実践では、特に認知症の人の対応は難しく、学びを深めたいと話している。
今年度はさらに研修内容の見直しを図り、法定研修を見据えて現場の実践にどう繋げるかを探っていくと意欲を示している。