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平和こそ福祉

平和こそ福祉

 本紙が「ねんりんピック新聞」を発行したのは、いまから21年前の広島大会(第14回)から。2001年10月6日、広島広域公園陸上競技場。カリヨンの演奏で始まった開会式が、野村万之丞さんの華やかな演出で繰りひろげられたあと、炬火ランナーとして元祖鉄人・衣笠祥雄さん(故人)が陸上トラックに現れた。火は、平和公園の「平和の灯(ともしび)」で採火された。

 ねんりんピック新聞には被爆された人たちに登場いただいた。語り部だった松原美代子さん(故人)は、「まぶしい夏空に12歳の少女の体験――明日に向かってヒロシマを語り続ける」を紙面で語った。県職員で広島平和記念資料館長の畑口實さんは、「入場者の減少で被爆の風化を心配しています。みなさん資料館へおいで下さい」と話した。その後、畑口さんは2005年に資料館を視察した当時のウクライナ大統領を案内している。大統領は自国でチェルノブイリ原発事故があり、目に見えない放射線の怖さに聞き入ったという。

 元サッカー日本代表監督の下村幸男さんの見出しは、「被爆と空腹を忘れてボールを追った」。日本リーグが生まれた1965年から東洋工業(現サンフレッチェ広島)を4年連続リーグ優勝に導いた。21年前、取材で訪れた修道高校で下村さんは日に焼けた顔で、名門復活へ指導を続けていた。

 「尾道MOVIE」の頁もあった。海と坂のまち、尾道は、寺の石段でころんでオトコに入れ替わってしまう少女らを描いた大林宣彦監督(故人)の世界や、小津安二郎監督の「東京物語」の舞台にもなった。また、尾道の隣町、三原と広島を結ぶJR呉線で、山田洋次監督は、「男はつらいよ」の寅さんが、静かに車窓から海を見つめるワンシーンを撮影している。もちろん、名物のお好み焼き(広島焼き)も記事に。

 11月12日~15日、3年ぶりに神奈川県にねんりんピック(全国健康福祉祭)が戻ってくる予定だ。コロナが沈静化し、「平和こそ福祉」を願う。

(シルバー産業新聞2022年8月10日号)

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