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米だけで炊きたてごはんの味 BCPの食料備蓄で注目

米だけで炊きたてごはんの味 BCPの食料備蓄で注目

 尾西食品(東京都港区、古澤紳一社長)は、水やお湯を加えるだけで炊きたてのようなおいしさのごはんが出来上がる「アルファ米」を使った様々な商品を展開する。BCP策定に向けた災害備蓄での活用について古澤社長に聞いた。

 当社は1935年に創業し、今年で88年目を迎える。創業者の尾西敏保が潜水艦の元乗務員であり、艦内で煙を出さず、水だけで米を食べられる商品を考えたことが、アルファ米開発のきっかけとなった。

 アルファ米は、炊きたてのごはんを急速に乾燥させ、米に含まれるデンプンを消化しやすい「アルファ化」の状態に保ったまま保存した商品だ。水やお湯を加えると、まるで炊きたてのような食感とおいしさのごはんが出来上がる。

災害備蓄として多くの官公庁で採用

 防災食品となった契機は、95年の阪神・淡路大震災で被災者から聞かれた「非常食でも米を食べたい」との声だった。

 水分が少なく軽くてスペースを取らない。酸化を防止する包装で5年半保存でき、いつでもどこでも食べられる。

 震災後に採用が急激に広がり、現在、多くの官公庁でアルファ米を備蓄している。

利用者と職員全員に向けた食への備えを

 南海トラフ地震も危惧される中、災害直後の初期対応には自助による備えが必要になる。

 介護現場のBCP策定では利用者の健康とともに、働く人の食事の充実もよいケアのために重要になる。

 支援の手が届くまでの、最初の3日から1週間をどう乗り切るか。当社では、高温や低温条件でも長期保存ができる車載用防災ボックスなども取り揃えており、アルファ米を災害備蓄として是非活用して欲しい。

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アレルギーや高齢者、海外の食文化にも配慮

 東日本大震災では、アレルギーをもつ子どもが食べ物に困ったとの声が寄せられた。それを受け、当社の商品のおよそ3分の2はアレルギー物質不使用だ。

 以前より缶入りの長期保存用のパンはあったが、災害時には廃棄に困ることもあった。そこで、当社の「ひだまりパン」は袋包装にして、保存と廃棄スペースを減らす工夫をしている。

 商品の半分以上がイスラム教徒の人が食べられるハラール認証を受けており、おかゆからCoCo壱番屋監修のカレーライスセットまで様々な人の嗜好に対応した商品を揃えている。

 SDGsの理念でもある「誰一人取り残さない」を実現し、すべての人にいつでも美味しい食事を届けることが私たちの使命だ。(談)

(シルバー産業新聞2023年4月10日号)

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