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地域区分に新たな特例案「複数隣接」「5級地差」ルール提示

地域区分に新たな特例案「複数隣接」「5級地差」ルール提示

 厚生労働省は9月15日に社会保障審議会介護給付費分科会を開催、24年介護報酬改定に向けた横断的テーマを議論した。地域区分については、現行の級地の適用を基本としつつ、複数の高い(または低い)地域に囲まれる場合や、5級地以上の差がある地域と隣接する場合に、市町村の判断で級地を変更できる特例案を提示。大筋で了承された。

 介護報酬の地域区分は公務員の地域手当の設定に準拠し、市区町村ごとに1級地(東京都特別区、上乗せ割合20%)から「その他」地域(0%)まで8段階で設定。これにサービス別の人件費割合を乗じて、介護報酬1単位当たりの単価が決まる。例えば2級地(16%)の訪問介護(人件費割合70%)は10円×16%×70%=1.12円を上乗せ、1単位=11.12円となる。

 ただし、公平性の観点から、市町村は隣接地域の状況に応じて級地の変更が可能。前回改定では「完全囲まれルール」「4級地差ルール」が新たに設定された。

 完全囲まれルールは、隣接する全ての地域の級地が自地域より高い(または低い)場合。隣接地域で最も低い(高い)区分までの範囲で自地域の級地を引上げ(引下げ)できる。また、4級地差ルールは自地域より高い(低い)地域が複数隣接、かつ自地域と4級地差以上の地域が含まれる場合。引上げ・引下げ方法は完全囲まれルールと同様だが、引上げは自地域がその他地域の場合のみ可能とする。

 現在、「完全囲まれ」は33自治体(引上げ11・引下げ22)、「4級地差」は2自治体(引上げ2)が適用している。

「完全囲まれ」でなくても適用

 同省はこの日、現行の特例を維持しつつ、追加特例案として「複数隣接ルール」と「5級地差ルール」の2つを提示。級地選択ができるケースを増やす考えだ。

 「複数隣接」は自地域がその他地域、かつ隣接地域でその他地域が1つの場合、隣接する高い級地のうち最も低い級地までの範囲で引上げが可能(図)。反対に、隣接地域に自地域と同一級地はあるが高い級地がない場合、隣接する低い級地の中で最も高い級地までの範囲で引下げが行える。

 また、「5級地差」は、自地域と5級地差以上の隣接地域がある場合、その地域と4級地差になるまでの範囲で引上げ(引下げ)ができる(図)。

 委員からは特に異論は見られず、提示した内容で概ね了承。なお、サービス別の人件費割合については「財政中立を原則とした制度であることを考慮しながら、さらに検討する」にとどめた。

(シルバー産業新聞2023年10月10日号)

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