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全利用者をBI評価 福祉用具の効果測定に

全利用者をBI評価 福祉用具の効果測定に

 ADL(日常生活動作)測定ツール「BI」(バーセルインデックス)を使って福祉用具導入の効果測定を行っているライフ・テクノサービス(三重県津市、中川裕社長)。今月父に代わって社長に就任予定の中川敬史さん(40歳)に今後の展開を聞いた。

 同社では、18年改正後、BI活用によって福祉用具専門相談員の専門性を高めるために、1年間、毎月一日をかけて、外部講師による導入研修を行った。その後、専門相談員全員、1人利用者3人を選んで試行し、やり方を学んだ。対象者は、要介護1までの人で、ある程度自分でできるが、支えがないと転倒の危険がある程度の人とした。同時にBIの評価を組み込んだモニタリングシートを開発し、記載ルールを明確にすることで流れも分かるようになり、評価時間は徐々に短くなったと言う。この結果は昨年6月開催の第2回福祉用具専門相談員研究大会で発表され、話題をさらった。

 同社のシステム開発部にはエンジニアが10人いて、業務で必要なシステムや書類フォーマットを自前で作る力がある。すでに20年ほど前から、福祉用具導入時のモニタンリングで在宅の見取り図や用具の配置図を書き込み、用具の使い方まで記載した。早すぎたこの取組にケアマネジャーは戸惑い気味で、現場で定着したのは、ようやく数年前からだと言う。社内には、介護が分かる大工も10人ほどいて、住宅改修にもしっかり取組んでいる。三重大学工学部との機器開発の取組みは5年目に入り、「リーズナブルな価格で多くの人が使える用具やシステムを開発していきたい」と話す。

 同社には、サービス付き高齢者向け住宅と社会福祉法人運営の特養があり、在宅の延長線上にある施設として、街中立地で家族が過ごせるスペースも確保し、積極的な用具活用を行っている。こうした同社の総合力がBI活用の福祉用具評価の導入につながっている。

 BI活用のモニタリングは、その後、同社の福祉用具サービス全利用者、数千人に対象が拡大された。BI評価の結果はサービス担当者会議にも説明の根拠として使われるようになった。「専門職が集まった場でも、福祉用具専門相談員は自信をもって、数字で用具の効果を示すことができ、私たちを見る眼も変わってきたのを感じる」という。

 「これまで福祉用具には効果を測るツールがなかった。今後、BIだけでなく、総合的な効果判定ができるように外部の力も借りながら、評価システムを開発していきたい」と、中川新社長は抱負を語った。

(シルバー産業新聞2022年4月10日号)

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