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車いすでも着くずれない スカートのポイント

車いすでも着くずれない スカートのポイント

福祉技術研究所 岩波君代さん

 「車いすだからスカートは無理」とはじめからあきらめている方がいらっしゃいます。おそらく履いている間になんとなく着くずれてくるからではないかと思います。車いすに座ったままで着くずれを直すことはできないので、どうしてもパンツ類を履いてしまうのだと思います。なぜスカートは着くずれしやすいのでしょうか。

 そもそもスカートの構造は、腰回りに布を巻いて、ウエスト位置でベルトまたはゴムによる固定をしているだけのものです。そのため、そのウエストベルトが左右に回ったり、上下に動いてしまうと全体に着くずれが起こります。

座位で着くずれる原因

 スカートは布を腰に巻いているもので、デザインには筒状のタイト、セミタイトや裾に向かって広がるフレア、ヒダ、ギャザーなどのタイプがあります。
 いずれも座った時に起こる着くずれの原因は、元々立った姿勢に合わせて作られている既製品を座った姿勢で履くことで、前後の丈の差が大きくなってスカートにひずみが起こるからです。

 もう一つ、座面とお尻の間のスカートの後ろ部分の布が、座り直しのたびに自由に動いてしまうことで布をグチャグチャにしてしまうのも原因です。そのことがさらに前スカートにまで着くずれの影響を与えてしまいます。

座位姿勢に合わせるには

 着くずれを起こさせないためには、スカートの後ろのパターンだけは座った姿勢に合わせ、座り直しを繰り返しても、お尻の下のスカート布をずらさないようにすることが大切です。

着くずれずに着ていられるヒダスカートの一例

図1は、座っている間、着くずれずに着ていられるヒダスカートです。前は普通のヒダスカートで、後はタイトスカートになっています。図2は座った状態です。
 車いすに座っている間も、スカートの後ろ部分は動かず機能的に、前部分はきれいに見えて着くずれないことがポイントです(図3)。
 車いす上で着くずれは直せないので、帰るまで嫌な思いでそのまま着ていなければならないことはつらいものです。身の回りに服作りが得意な方がいましたら、一度相談してみたらどうでしょうか。
 スカートでお出かけをしたら、いつもとなにか違った気持ちになるのではと思います。

 (24016)

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